市場レポート

車載用CFRPの世界需要予測調査を実施(2016年) 日本

2017年4月20日(木)14:00

―マルチマテリアルの進化が、クルマをもっと軽くする―

【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて車載用CFRPの世界需要予測調査を実施した。
  1. 調査期間:2016年7月~10月 
  2. 調査対象:自動車メーカー、炭素繊維メーカー、成形加工メーカー、機器メーカー、研究開発機関等 
  3. 調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用 
<CFRPとは>
 CFRP(Carbon fiber-reinforced plastic;炭素繊維強化プラスチック)とは、強化材に炭素繊維を用いた繊維強化プラスチックである。炭素繊維は、鉄と比較して比重が1/4であるが、強度は10倍という優れた特性を持っている。炭素繊維がそのまま利用されるのは、シートヒーター等の一部の用途に限られ、ほとんどはCFRPとして利用されている。なお、マトリックスに熱硬化性樹脂を利用したものを炭素繊維強化熱硬化性プラスチック(CFRTS)、熱可塑性樹脂を利用したものを炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(以下CFRTP)と呼ぶ。本調査におけるCFRPとは、このどちらも対象とする。
<車載用CFRPの需要量とは>
 本調査における車載用CFRP需要量は、自動車のフレームとボディを一体に作ったモノコックボディや、クロスメンバー、ピラー、センタートンネル等の構造材の一部、ボンネットやフード、バックドア等の取替え可能な部品(パーツ)等で採用される炭素繊維・CFRP需要量(単位:t)から算出したが、但し、燃料電池車に使用される水素タンク向けの炭素繊維・CFRP需要量は除く。

【調査結果サマリー】
◆ 2015年の世界の自動車向けCFRP需要量は9,231t、2020年には28,000tに増加と予測
 2015年の世界の自動車向けCFRP需要量を9,231tと推計した。自動車でのCFRPの本格採用は2017年頃から開始され、2020年頃まではモノコックでのCFRP採用はBMWのi3/i8や高級車での採用が中心と考えられる。そのほか、高級車の構造材の一部でのCFRP採用や、取替え可能な部品レベルでの鉄からの置き換えによる採用が中心と考えられる。これらの採用により2020年の自動車向けCFRP需要量は28,000tに増加すると予測する。

自動車の「マルチマテリアル化」の進化で、2025年の世界の自動車向けCFRP需要量は、85,231tに増加と予測
 2020年以後に関しては、鉄からの置き換えによるCFRP化から、車体設計全体での材料設計の見直しとハイブリッド材料(鉄+CFRP、アルミニウム+CFRP)を使用した「マルチマテリアル化」に対応した自動車の登場が見込まれる。そうした開発が進んでいく中で、現状の高価格帯の車種のみだけでなく、より低価格帯の車種でのCFRP採用が期待される。それら生産数量の大きな車種に採用される上で、CFRTP成形品の採用も見込まれ、2025年の世界の自動車向けCFRP需要量は85,231tに増加すると予測する。

 
図1.世界の自動車向け炭素繊維及びCFRP需要量予測 
図1.世界の自動車向け炭素繊維及びCFRP需要量予測
矢野経済研究所推計
注1:2020年、2025年は予測値
注2:CFRP需要量は、炭素繊維重量含有率65%で計算した。自動車のフレームとボディを一体に作ったモノコックボディや、クロスメンバー、ピラー、センタートンネル等の構造材の一部、ボンネットやフード、バックドア等の取替え可能な部品(パーツ)等で採用される炭素繊維・CFRP需要量から算出したが、但し、燃料電池車に使用される水素タンク向けの炭素繊維・CFRP需要量は除く。
 
出所:株式会社矢野経済研究所

 
出所:株式会社矢野経済研究所「車載用CFRPの世界需要予測調査を実施(2016年)」 本件に関するお問合せ先 (http://www.yano.co.jp/
株式会社矢野経済研究所 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:press@yano.co.jp
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